先日、「ものは本当に考えようなんだなぁ」ということを感じたことがあったので書き留めたいと思います。
私が働いている職場にもうすぐ産休に入る女性がいたのですが、ご主人がコロナに感染されてその女性が濃厚接触者の扱いとなったため産休前の最終出勤日に出勤できなくなったのです。
彼女から連絡を受けた上司によると、せめて産休に入る前に職場のみんなに挨拶だけはしたかったそうなのですが、それが叶わず非常に残念がっておられたそうです。
「待機期間が明けたら職場に行って皆さんに改めて挨拶させていただきます」と言われていたそうです。
一見すると、<わざわざ挨拶なんて後で機会がある時にやればいいじゃん>と思ってしまうのですが、明るくて真面目な彼女は普段の仕事も人一倍責任感を持っていたので、コロナに感染してそのまま会社に来ることなく産休に入ることを良しと思わなかったのでしょう。
ところがその2、3日後に御主人から職場に電話がありました。
結局御主人からその女性にもコロナが感染してしまい、彼女は喉が腫れて声が全く出せない状況のため御主人がその女性に代わって濃厚接触者→感染者となった旨を電話してきたのでした。
そんな彼女がコロナの治療隔離期間を終えて、先日元気な姿で職場に来られました。
朝礼で「今度産休に入り皆さんにご迷惑をお掛けすることになりますが、また戻ってきて一緒に仕事が出来る事を楽しみにしてます。まだ出産という大きな仕事が残っているので不安はありますがよろしくお願いします。」と元気よく挨拶されました。
職場は何とも言えない暖かい空気感になり、皆大きな拍手で応えてあげました。
その後上司からちょっとした花束が贈られて彼女が
「コロナに感染した時は不安でいっぱいだったけれども逆に出産前のこの時期にコロナ感染して出産に気持ちを絞ることができました。今となってはこの時期にコロナに感染して良かったと思っています。」と言ったのです。
私は「え!」と思わず思いました。
御夫婦共に初めての出産で、コロナ感染に伴うお腹の中の赤ちゃんへの影響なども非常に心配されたと思います。
それこそなんでこんな時期に感染してしまったのだろう、とか行き場のない不安や怒りと絶望感もあったと思います。しかしその現実をしっかりと受け止めてクヨクヨしていても仕方がない事だから前を向いていこうという思考になったわけです。
はたして逆に自分がその立場だったらどうだったかな…と普段から自分の身に起こった現象を肯定的に考えようと(まだまだ修行中の身ではありますが)している私でもハッと気付かされた思いになりました。
私たち常人は「何でこんな大事なときに(こんなことが)起こるんだ!(怒)」というときに、すぐに心を冷静に物事を肯定的に捉えるなんて芸当はできません。
しかし後になって振り返ったときに気持ちを切り替えて否定的な物事を肯定的な方向へひっくり返してしまえば良いと言うことに気が付きました。
そう、オセロのように。今は黒でも最後に白になればそれでも決して遅くないし、それでいいじゃないかと思うのです。
あなたも是非過去の「黒」を「白」に、今ひっくり返してみませんか?
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